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米食品医薬品局(FDA)は10月29日、5~11歳のこどもへの緊急使用許可を出しました。
アメリカ疾病予防センター(CDC)の米国での報告では5~11歳の年代は新型コロナ感染症例全体の39%を占めていて、190万件の感染例が報告、2021年9月までに8,300人以上が入院し、170人が死亡、この年代の死因トップ10に入っているそうです(2021/10/31CNNの記事より引用)。日本とは状況が異なりますね。
ファイザーの5~11歳を対象とした臨床試験では、2,250人が登録され1,300人はワクチンを投与、600人はプラセボ(偽薬)を投与されています。ワクチン群でコロナ感染者は3名、プラセボ群では16名、90.7%の有効性を示したようです。またワクチン投与量は12歳以上の1/3量と少なく、そのためか副反応に関しても、「38度以上の発熱: 1回目2.5% 2回目6.5%」「倦怠感: 1回目33.6% 2回目39.4%」と12歳以上と比較して少なかったようです。
米国では利益が勝ると考えられ承認されましたが、日本では如何でしょうか?
第5波ではコロナウイルス感染者における小児の割合が増加しました。ただ重篤化する方は稀であり、全員に接種すべきかどうかは慎重に考える必要があるように感じます。一方でワクチンには個人を守ると同時に、生活する集団を守る役割もあります。いわゆる集団免疫ですが、5~11歳の年代がワクチンを接種することで、重症化しやすい年代への感染を防ぐというメリットもあります。
日本でも接種ができるよう協議が進められているようですが、どのような方向になるか注視し、大切なお子さんによい選択ができるよう情報提供していきたいと思います。